通称「ホッピー通り」 別名「煮込み通り」「煮込みストリート」などとも呼ばれる独特の雰囲気が人気の通りです
夏はオープンテラスで、冬はビニールテントで楽しめます
その通りで最も歴史があり、煮込みNo.1とも言われているのが「正ちゃん(しょうちゃん)」
創業は1951年(昭和26年)プロレスの力道山がデビューした年でもあり、総理大臣は吉田茂という時代です
この頃、現在のJRAの辺りは「瓢箪池(ひょうたんいけ)」という大きな池であり、その池の周りに出来た屋台の1軒として「正ちゃん」の歴史は始まります
この界隈で最初に「煮込み」を出し、現在も創業以来継ぎ足すタレで作られる「牛煮込み」はこの店の看板であり、この通りの象徴でもあります
そんな「正ちゃん」に激震が走ったのが去年の3月。 突如約3か月の改装工事に入ったのでありました
ブルーシートに包まれる「正ちゃん」
以前の「正ちゃん」はこんな感じであり、路上に出た机やイス、カラフルなパラソルなどが特徴的
とんねるずの番組で「きたなシュラン」という見た目は汚いけれど、味は旨い店を紹介するコーナーで最高点を取ったこともありました
せり出した机やイスは正式には違法らしく、50年以上黙認だったが区から最近改善命令が出たりした頃でもあったので、皆とても心配しました
改装だから店がなくなることは無いだろうけど、あの屋台的な独特の風情が現代的で綺麗になっては嫌だと・・
6月に復活した「正ちゃん」はみんなの期待に応えて(笑) さほど綺麗にならず営業を再開しました
なぜか1階だけコンクリート打ちっ放し的な不思議な仕上げ
パラソルも復活!
冬にはビニールテントも!
もちろん、あの「牛煮込み」500円も健在!
醤油とザラメで甘く仕上げたすき焼き風の牛煮込み。 こんにゃくと玉ねぎも入り、トロトロになるまで煮込まれた究極の一品
乗っている大きな豆腐もまた旨い。 実は「どぜう飯田屋」「すき焼ちんや」などにも納める雷門一丁目の老舗豆腐屋「市川食品」のもの。 旨いはずです!
「もろきゅう」も300円でこのボリュームなのは以前のまま
「大根煮」400円も旨くてボリュームありますよ!
店内はこのような狭いカウンターにぎゅうぎゅう詰めで酒を楽しみます
2代目店主の大将の人柄も変わらず、見ているだけで幸せになる笑顔で接客します
〆は、煮込みをご飯に乗せた「牛めし」500円
看板にもあるように「浅草無双」の旨さです
唯一残念なのは、以前は外にあり、皆んなが覗き込んだ煮込み用の大鍋が店内に移動させられていること
まあ、当局からの指導であろうことは想像がつきますけどね・・
でも雰囲気が残ったコトで、常連の「なぎら健壱」も、ひと安心でしょう
裏技では「牛煮込み」持ち帰りも可能。 ただし2人前からとなります
普通、飲食店に「汚い」なんて失礼極まりないコトなのですが
「正ちゃん」に限っては、常連一同なぜか綺麗になって欲しくないと願っていたはずです
それは、屋台から続く最古参であり、この通りの象徴でもある「正ちゃん」への敬意に他なりません
正ちゃん
東京都台東区浅草2-7-13
03-3841-3673
水〜金 12:00頃〜22:00
土日 9:00〜20:00
月火定休