小江戸として近年人気の「川越」ですが、実は歴史的に浅草と関係が深かったということをご存知でしょうか?
協力関係サイトである、川越の情報サイト「カワゴエ・マス・メディア」さんの協力を得て先日、川越に行ってきました
まだ自動車や鉄道が無い江戸時代、運搬は川がメイン。 川越から浅草花川戸に運ばれた荷物は江戸への最短ルートでした
舟は行き来することになるので、文化交流が深まっていったのは言うまでもなく、なんと300年続いた輸送経路でした
つまり、浅草と川越は300年間も毎日舟が行き来する深い間柄だったのです
そんな時代を思い起こさせる「舟遊(しゅうゆう)」のイベントが川越でありました
会場は「川越氷川神社」の裏手の川です
とてつもなくデカイ木製の大鳥居は国内随一なんだとか!
本殿では結婚式の真っ最中。 なんだか幸せな気分になりますね
境内にある地図を見れば、その本殿の裏に桜の木に囲まれた川がありますね
行ってみれば桜は満開! すごい人出です
新河岸川沿いには「舟遊」の整理券を求めて並ぶ長蛇の列が!
その舟が見えてきました
舟に乗り込み、出発します!
いいですね〜。 桜満開の河岸を眺めながら、風情のある小さな川を行く舟は!
舟からはこんな景色が見えるはずです。 まるで桜のトンネルですね!
このような狭い新河岸川から、荒川に合流し、隅田川へ。 いにしえの物流は浅草を目指したのでした
そんな歴史を追って「川越市立博物館」へ
ここには、その時代を振り返れる貴重な情報があります。 館内の写真も撮れるのでありがたいですね
舟での運搬を「舟運(しゅううん)」と言い、このような舟で行われていました
荷物や人を揚げ降ろしする「河岸場(かしば)」はこのような感じだったらしく、昔の写真もありました
川越から浅草までの間に37か所も作られたが、川越で特に賑わったのが「扇河岸」「上新河岸」「下新河岸」「寺尾河岸」「牛子河岸」の5か所。 それを「川越五河岸」と言ったそうです
早い船では川越を夕方に出たら翌日正午頃に浅草に着いたそうです
このドル箱ラインにより川越は潤い、また徳川家の手厚い保護を受けたことにより、小江戸川越と言われる独特の文化が出来上がったのですね
時代によって異なりますが運搬されていたのは主にこんなものです
川越から:醤油・さつまいも・木材 など
江戸から:油・砂糖・塩 など
浅草に「さつまいも」を使ったスイーツ店が多いのはここに理由があるのかも知れません
街も散策してみました
有名な「時の鐘」がある観光のメインストリート「蔵づくりの町並み」
少し路地を入るとこんなディープな建物もあって魅力的
殆ど訪ねる方は少ないが実はココがすごいんです!
こじんまりとした神社。 鳥居の上には「日枝神社」とあります
「日枝神社」といえば、江戸三大祭りの一つ「山王祭」が行われる赤坂にあるのが有名ですが、実はここはその本社なんです!
その神社には古墳もあったりします!
そんな川越で最後に訪ねたのは、舟運のスタート地点である「仙波河岸跡」
今は公園の中にあります
まさにココがスタート地点という場所が今も残ってます
川幅は極めて狭いです
少し川を追いかけてみようと思いました
3分と歩かないうちに、川の流れの先に草が生いしげり、近代的な水門でルートは閉ざされていました・・
そこから少し歩くと、水門の出口からつながる川が!
この流れの遥か先には浅草があるんですね
自然と立地が結びつけた「浅草」と「川越」の舟による運搬は、明治時代に登場した鉄道により昭和初期に300年に及ぶその使命を終えました
このように実は歴史的に関係が深い「浅草」と「川越」
一度は舟に乗り、川を伝って浅草に行ってみたいと思うのは私だけでしょうか
Special Thanks: カワゴエ・マス・メディア