浅草六区通りの裏の渋すぎる路地の立食い蕎麦屋。 3人も居れば満員という狭小店舗です
場所は東洋館(当時の名はフランス座)のすぐ近く
東洋館を背にして見えるこの路地が入り口。 「一八」と書かれた赤い看板が目印
昔ながらの立食い蕎麦という風情であるが、実はここが、ビートたけし著「浅草キッド」に登場する
『昼はオペラ靴屋の裏の「一八」という立ち食い蕎麦の一杯百円のてんぷら蕎麦で凌ぎ・・』
そう、ここはマニアックながら「ビートたけし」が浅草フランス座(現在の東洋館)で下積みの時代に空腹しのぎで通った店。 タイムスリップした気分になります
ちなみに当時100円だった「天ぷらそば」は現在400円
当時の「ビートたけし」がどんな思いで食べていたのか?と思うと感慨深いもんです
屋号の「一八」 さて何と読むでしょう?
実は創業時の歴史に関係します
創業は昭和30年〜昭和40年頃だそうです(ハッキリしない)
仮に昭和40年として、佐藤栄作が総理大臣、巨人が日本一でV9の始まりなどの時代である
当時、この周辺は労働者が多く、そういう人向けに立食い蕎麦をやったら流行るんじゃないか?「一か八かやってみよう!」
という創業者の話で「一八(いっぱち)」という屋号になったそう
当時は作っても作っても売れる程に大繁盛だったと聞いていますと語るのは
現在、お店を守るのは5代目のおばちゃん。 創業一族とは全く関係ないそうですが歴史を継承しています
さらに、この店には謎があるんです
「天ぷら」があって、定番の「たぬき」に「わかめ」・・・とお品書きが続いて選んでいると
「あげ玉」?? さっき「たぬき」あったぞ!? しかも「たぬき」の方が20円高い!
こちらが「あげ玉 そば」
こちらが「たぬき そば」
ワンポイントで「山菜」と「わかめ」が入るのが「たぬき」なんです
カウンターもいい味
看板も年期が入り
そして懐かしい柔らかいソバ
再開発が進む六区にあって、取り残された様なこの路地。 まっすぐ進むと「ホッピー通り」に出る抜け道だったりします
この路地の空間自体が先達者が通り抜けていった時代を今に残す「タイムトンネル」のような場所でした
立食い蕎麦「一八(いっぱち)」
東京都台東区浅草2-5-5
電話番号非公開
水・木 定休