6月11日(土)〜12日(日)、台東区鳥越にある「鳥越神社(とりこえじんじゃ)」周辺で例大祭が行われました
「鳥越祭」といえば、都内最大級と言われる本社神輿の大きさで有名です
境内にある神楽殿では舞が奉納され
参拝客は列をなしていました
日中は町内神輿の渡御(とぎょ)が見られました
最終日の12日、いよいよ本社神輿の渡御です
渡御順路はこちらのように行われました
姿をあらわした本社神輿です。 やはりデカい!!
別名「千貫神輿(せんがんみこし)」とも呼ばれるこの神輿。 一貫=3.75kg なので、千貫=3750kg 4トン弱にもなるわけです
正確な重量というよりも「重量感があり大きい」神輿のことを例えて言うようですが、三社祭の神輿が 一基 約1000kg であることを考えると、その大きさが分かると思います
特に大きな神輿のことを「千貫神輿」というので他の場所にもありますが
戦前より都内最大級を誇ったこの鳥越神社の本社神輿が「元祖千貫神輿」と言われています
神輿は隊列が組まれています
手古舞(てこまい)
さらに、神輿の先導役の猿田彦(さるたひこ)。 一本歯の高下駄も特徴的。 日本神話に登場する神様です
そして、本社神輿が登場!
写真でも分かるように、狭い下町の町内を渡御します
その為、大きなの神輿の割に担ぎ棒を短くしなければならないので、担ぎ手の人数も限られ、一人の負担が大きくて都内で最も重い神輿と言われています
最後尾には馬に乗った宮司さんも登場します
このように町内を渡御した本社神輿も最大の見せ場を迎えます
鳥越神社近くの路地裏で担ぐのを一旦休憩します
縦長の「弓張提灯」を神輿に取り付けていきます
提灯を畳み、中のろうそくに火を灯します
日没直前に開始したこの作業も、取り付けが終わる頃には辺りは薄暗く、提灯が幻想的です
神輿を囲む町会の「高張り提灯」にも火が入ります
このような幻想的な姿から「鳥越の夜祭」とも言われ、この後間もなく氏子による宮入があり、祭りは最高潮となります
暗闇の中を提灯の灯りがユラユラと揺れる事から「お化け神輿」の別名もあります
宮入が近くなると、各所で道路は封鎖され
警察による厳戒態勢で警備されます。 担ぎ手以外は中に入ることは許されません
防弾チョッキらしき物も着用し緊張感が張りつめます
そんな中、荘厳かつ幻想的な本社神輿が姿を見せました
普段は仲の悪い町会もあるでしょう、どうしても気に食わない人もいるでしょう
しかし、一年に一度のこの行事だけは、町が一つになり渡御をつなぎ続けて来たわけです
鳥越祭は戦後の焼け野原の中、早々に復活したと伝わっています
古の人達にはきっとあの提灯の灯りが希望の灯火に見えた筈です。 現代に生きる我々も未来へと繋いでいかないといけませんね
大変素敵な渡御でした
鳥越神社(とりこえじんじゃ)
東京都台東区鳥越2-4-1
03-3851-5033